今年57歳になります。
演劇を始めたのは中学生の時。それから44歳まで、島根の小さな町で4人の子育てをしながら芝居をつくっていました。ネット環境は今ほどよくなく、町の本屋に演劇関係の本もない。演劇の情報を知ることもなく、知ろうとすることもなく、大きな演劇という世界の存在すら知らず、自分だけの小さな世界で、ただひたすら、自分のつくりたいものをつくっていました。
演劇ってこんなに深く、大きな世界だったんだ、と知ったのは東京に出てきて様々なお芝居に出会ってから。カルチャーショックでした。
その後、しばらく演劇のできない環境にあり、自分の未熟さも知り、もう演劇をすることはないのだろうと思っていたのですが、それが今、初めての水中散歩公演をしている。人生、どこで何が待っているかわからない。面白いですね。
若い頃に比べれば、はっきり言って体力ないし、あれもないし、これもないし、ないものだらけ(笑)。よくもまあ、その気になったもんだと思うのですが、やっぱりつくりたいんだな。この思いは中学、高校時代と変わりなく、私の中の支柱になっているんだな。
新型コロナ感染症の終息はまだ見えませんが、そのような中、足をお運びいただき、本当に本当にありがとうございます。
人類はこれまで、このような、世の中が一変するようなな事態を何度も何度も、繰り返し繰り返し歩んできたんだと思います。あのシェイクスピアも感染症の流行を三回経験したそうです。きっと困難な時代を生きていたからこそできたこと、書けたことがあるに違いない。そして今この時代に生きる私たちも、ちょうどその困難な時代にぶち当たっている。人間の思うがままには進まない世の中になりつつあるのかも…。それでもこれから進化を求めて進んでいくんでしょう。
かつて人は山を、時にあがめ崇拝し、時に恐れおののき、山の持つ自然の念と共に生きてきました。狐が人を化かした時代。今ではもう昔話になろうとしていますが、この文明の進化の中でも、実はまだひそかに生きているのではないかと思っています。
大我の山に棲む山姥の息子たちと人間の、ノスタルジックホラー。
音楽は生演奏。シルクロード音楽演奏家の大平清氏。
どうぞ、お楽しみくださいませ。
作・演出 美崎理恵
ごあいさつ
キャスト
トキ(山姥の息子・兄)
人生・T・成行
(劇団ラチェットレンチ)
マキ(山姥の息子・弟)
住永侑太
(〇〇Pソファ)
静間吾郎(静間家の当主)
三瓶裕史
静間芳子(逸郎の祖母)
歌野美奈子
静間逸郎(静間家の長男)
小泉匠久
桐生千波(静間家の長女)
五十嵐ミナ
静間瑠衣(静間家の次女)
山下智代
(犬猫会)
桐生信一(千波の夫)
大田康太郎
(B.LET'S)
静間成子(静間家の分家)
佐野みかげ
静間勇也(成子の弟)
長谷川輝
(アストアクション)
冠野多作(元猟師)
丸尾 聡
音楽・演奏
大平 清





